こんばんは。
住宅ローン問題支援ネット の高橋愛子です。
お気に入りの懐中電灯(?)
暗いところでとっても重宝するので常にカバンに入れています。
ポケットに入れながら物件を見ていたら、
お客様に笑われてしまいました。。でもこれ、本当におススメです。
さて、今日の日経新聞の注目ニュース↓
「銀行の金利リスク精査」
(以下、記事全文)
金融庁は、銀行が保有する住宅ローンや国債などで市場金利の上昇によって損失が生じかねない「金利リスク」を厳しく点検する新たな監督の枠組みを検討する。資産耐久度調査(ストレステスト)を義務付け、金利変動リスクを大量に抱える銀行に対し、早期に報告や業務改善の命令を発動しやすくする。2016年度以降の導入をめざす。銀行の住宅ローンや国債保有に影響が出る可能性がある。
金利リスクとは市場金利の変動によって銀行が保有する資産の価値が目減りしたり、利益が減ったりすること。損失額が大きく膨らめば、銀行として積極的な融資などができなくなる。
日銀による金融緩和で日本国債の金利は歴史的な低水準にあるが、先進国で最悪の財政状況を考えれば、金利が急騰する恐れもある。欧州債務問題などを経験し、世界的に金融界の金利上昇に対する備えが不十分との見方が強まっている。
主要国の監督当局で構成するバーゼル銀行監督委員会は金利リスクに応じて銀行に資本積み増しを求める案と、各国の金融当局が監督を強化する案の2案を検討中だ。金融庁はバーゼル委の動きも踏まえ、金融機関に経営改善の努力を促す早期警戒制度を見直す方向だ。
いまも金利変動リスクを監督する枠組みは存在する。具体的には各行が算出する金利リスク量が自己資本の一定割合を超えた場合、金融庁が問題がないか聞き取り調査をする。ただし、過去の市場の動きをもとにリスク量を算定しており、将来の事態を想定していない。「0.3%程度の金利変動しか考慮していない」との指摘もある。
新たな枠組みでは、複数の金利予想に基づく資産耐久度調査を義務付け、リスク量を厳しく見積もる。リスク量が自己資本の一定割合を超えた場合、報告命令や業務改善命令を出す。けん制機能を高めて、リスク量が増える前に自主的な改善を促す狙いだ。
日銀によると、銀行と信用金庫は金利が1%上昇すると全体で10兆円ほど損失が発生する。2000年代前半は6兆円程度だったが、近年はリスク量が高止まりしている。
背景には銀行が個人の顧客に固定金利型の住宅ローンを積極的に勧めたり、期間が長めの国債を積極的に買ったりしてきたことが背景にある。銀行の住宅ローン残高は約117兆円と、10年間で3割近く増えた。国債保有は減り始めているものの、残高は100兆円を超す。
金利リスクの監督を強化すると、銀行による住宅ローンの取り扱いなどに影響が出る可能性がある。資本基盤が弱い地方銀行ほど打撃を受けやすい。報告命令を出す基準などにもよるが、住宅ローンの商品を銀行にとって金利リスクが大きい「長期・固定型」から、リスクが小さい「短期・変動型」に絞り込む動きが出てきそうだ。消費者にとっては「長期・固定型」の住宅ローンの金利が高くなる可能性がある。
足元では日銀が大量の国債を買い取っているため、国債金利は低位安定している。日銀が緩和から転換する出口の局面では、銀行が国債の有力な買い手となる見通し。金利リスク規制の強化によって、銀行が大量の国債を保有できなくなる可能性がある。