住宅ローン問題支援ネットの高橋愛子です。
共働きが当たり前、と言われ始めたのはいつの頃からでしょうか。
内閣府の「令和4年版 男女共同参画白書」によれば、共働き世帯が増加している一方で、「男性雇用者と無業の妻」からなる世帯は減少傾向。
2021年には、共働き世帯と専業主婦世帯の差は2.5倍以上の広がりとなりました。
※参考:男女共同参画局のホームページより
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r04/zentai/html/zuhyo/zuhyo00-07.html
ペアローン利用者は既婚共働き世帯の54%!
住宅ローンの現場でも、共働き夫婦だからこそ利用できる「ペアローン」はとても人気です。
リクルートの「2023年首都圏新築マンション契約者動向調査」によると、既婚の共働世帯では「世帯主と配偶者のペアローン」の利用が54%にのぼるという結果でした。
ペアローンとは、夫婦それぞれが住宅ローンを組む方法。
物件価格が高騰し続けるなか、二人がそれぞれローンを組めば借入額を増やせるので、単独では購入が難しい物件でも視野に入る可能性が高まりますし、
二人とも住宅ローン控除を受けられるので、税制面でのメリットもあります。
ただ、夫婦がお互いの連帯保証人になることや、団信への加入もそれぞれなので、仮にどちらかに万が一のことがあった場合、
片方にはそのままローンが残る、ということがデメリットではありました。
メガバンクも乗り出した新サービス
そんななか、最近いくつかの銀行でスタートした新しいサービスが注目されています。
ペアローンでも使える「夫婦連生団信」です。
夫婦連生団信とは、住宅ローンの債務者である夫または妻のいずれかに万が一のことがあった場合、夫婦両方の残債が免除になる団信保障です。
通常の団信では夫婦どちらかのローンは残りますが、夫婦連生団信では両方ともゼロになる。
ただし、これは1本のローンを夫婦で借りている「連帯債務」の場合に適用されるのがほとんどで、ペアローンはこれまで対象外だったのです。
今回、ネット銀行だけでなく、メガバンクがこのサービスに乗り出したことには、大きな意味があると思います。
※参考:
みずほ銀行「ペアローン団信」
paypay銀行「超サポ団信(ペア型)」
りそな銀行「がん特約付きペアローン型団信」
メリットの裏には必ずデメリットも
ペアローン利用者が50%を超えるいま、メリットを全面に押し出すサービスはこれからも増えていくと思います。
しかし水を差すようですが、メリットの裏には必ずデメリットもあります。夫婦連生団信で残債がゼロになっても、
残った方のゼロになった債務は一時的な所得と見なされるため、所得税の対象になることは理解しておいたほうがよいですし、
やはり、いつもこのブログでも書いているように、住宅ローンを組む時には一旦冷静になって、決して無理な借り入れはしないことも大切です。
ちなみに、実は弊社でとても多いのが、離婚時のペアローン解消についての相談です。
二人だから購入できた物件のため、離婚の時に片方にローンを借り換えるということが収入面で難しかったり、
オーバーローン状態で離婚をしても、お互いの連帯保証が消えないという問題もあります。
弊社では「住宅ローンが払えない」という相談はもちろんですが、離婚による住宅ローン問題のアドバイスも行っております。
住宅ローン問題についてのご相談は、何でもお気軽にお問合せください。
メールでのご相談は24時間受付可能。
関東・銀座相談所は、土・日・祝日の無料相談会を行っておりますので、対面や電話でのご相談予約も可能です。
相談所は、関西、中国・四国にもございます。ご相談の場合は各相談室にお問合せください。
【8月の土・日・祝日無料相談会】
8月24日(土)
予約受付を終了しました。
8月25日(日)
10:00~
13:00~
15:00~
17:00~
8月31日(土)
10:00~
13:00~
15:00~
17:00~
※面談時のマスク着用は、任意とさせていただきます。
電話、メール、オンライン相談(zoom)もご予約可能です。
【お問合せ・ご相談はこちらまで】
TEL:0120-447-472
※電話がつながりにくい場合は、下記お問い合わせフォームからご連絡ください。
ご相談フォーム:
https://www.shiennet.or.jp/database2/contact/
◆高橋愛子 新刊のご案内
『これで安心 55歳からの住宅ローン破綻回避術』
(税込1,430円/並製312ページ/日興企画)
お悩みを抱える方に、まずは正しい知識を備えていただきたいと思ったのがこの本を書くきっかけでした。また、
・定年後でも住宅ローンが残っている
・定年後に住宅ローンが払えない
・住宅ローンが払えなくなるとどうなるのか
・自宅はあるが老後資金が無く先行きが不安
という方に向けて、解決方法や知識や知恵を詰め込みました。
「55歳から」という年齢をあえてタイトルに入れたのは、定年前の少しでも早いうちに老後に向けての対策を備えたほうがよいという意味を込めています。必ず55歳から、ということではありませんが、早ければ早いほど解決策の幅が広がります。
老後の住宅ローン問題や老後の資金計画に少しでも不安がある方に、ぜひ読んで頂きたいと思います。